2008年10月、中国産冷凍インゲンを食べた東京都町田市の50代の主婦が舌のしびれと胸のむかつきで入院したとの届け出が八王子保健所に寄せられた。中毒を起こした冷凍インゲンから基準値の3万倍を上回る高濃度の劇物指定農薬ジクロルボスが検出された。この商品は、ニチレイフーズが中国から輸入し、イトーヨーカドーで販売されていたもの。専門家は、これだけ高濃度の農薬が残留していたとは考えにくく、混入の疑いが高いとしている。日本では、JAS法で原産国表示が義務付けられているのは、生鮮食品や乾燥きのこなど加工度の低い20食品群・4品目に限られているが、東京都は09年6月から、調理済み冷凍食品にまで原産国表示を広げて義務付けを行い、消費者に食品の安全性関連情報を提供するようにする。