2008年9月、全日本空輸(全日空)の国内線チェックインシステムで障害が起き、50便以上が欠航、250便以上で大幅な遅延が発生した。原因は、各地空港に配置されたチェックイン端末と管理サーバー間の通信に用いられる暗号化機能の使用期限が到来したため。また、08年12月、JR東日本の新幹線運行管理システムにトラブルが発生し、始発から列車運行ができなくなった。原因は、前日の運行乱れに伴う修正情報の入力が長引き、仕様のデータ入力期限に間に合わず、車両・乗務員管理システムへ情報反映が行われなかったため。安定かつ継続的な稼働が求められる交通インフラを支えるシステムにおいて、設計当初に想定していなかった機能の使用やシステム面の更新手続きが、オートメーション化に対応しきれず、現状に合わないまま残されていたことなどによって起きたトラブル。