昨今の就職難は、2000年ごろの超氷河期に迫るとも言われるほど深刻であり、大卒採用枠においても、安定した職を求めて熾烈(しれつ)な就職戦線が繰り広げられている。この就職不安に付け込み、英会話学校や自己啓発セミナーの契約を迫るなどの相談が相次いだ。
これらの手口は、大学や就職セミナー会場近くで、就職活動中と思しき学生に声をかけ、アンケートや意識調査を口実に連絡先や個人情報を聞きだすもの。後日、教室や講座の勧誘意図を隠し、言葉巧みに呼び出し個室に閉じ込めた上、長時間かつ執拗な勧誘を行うケースが見られる。勧誘を断ると「大学生が親に相談するなんて」「いつまでも内定は取れない」など、不安をあおりたてるケースも寄せられている。
費用も、学生にとっては高額な契約が多いものの「アルバイトで十分払える」などと巧みに誘い、2~3年の長期クレジットによる契約を結ばせるものが多い。