2011年、「悠香(ゆうか)」(本社:福岡県大野城市)が製造・販売したせっけん「茶のしずく」の使用によって、呼吸困難や意識不明などの重いアレルギー症状を引き起こす問題が発生。同年11月、厚生労働省は、同せっけんの使用による被害が471人に上っているとして消費者に注意を呼びかけた。「茶のしずく」は04年に発売され、約4600万個が販売されている。同社が11年5月に自主回収を始めて以来、約150万個が回収された。日本アレルギー学会は、アレルギーの原因物質を小麦由来成分「グルパール19S」と特定し、同年11月までに569人が発症、血圧が低下するなどの重症化するケースや、強いかゆみ、呼吸困難、まぶたの腫れなどを引き起こしており、専門医の受診を呼びかけている。「グルパール19S」は、「茶のしずく」以外にも6社17製品のせっけん、化粧品に含まれていることが分かっている。なお、厚生労働省は12年3月、発症者が同年2月末時点で1500人を超えたことを発表した。