2013年、カネボウ化粧品が開発した医薬部外品の美白成分「ロドデノール」が含まれる化粧品を使用して、肌がまだらに白くなるトラブルが問題化した。同年7月、同社は、最高級ブランド「ブランシール スペリア」「インプレス」「トワニー」「アクアリーフ」などの美白化粧品8ブランド71品目を回収すると発表した。国内では約25万人が使用し、約45万個が消費者の手元にあると考えられている。被害を届け出た人は、1万8312人(14年2月25日現在)で該当化粧品3種類を併用している場合、1種類だけよりも発症率が3.6倍高くなる。同製品は08年から販売され、同社には11年ごろから被害者を診察した医師や、被害を受けた消費者から複数の白斑トラブルの苦情が寄せられていた。本来、薬事法に基づき、医薬部外品の副作用は厚生労働省への届出義務があるのにもかかわらず報告や原因調査も怠り、販売を続けたため、国内をはじめ、アジア各国で広範囲に被害が広まった。なお、発症のメカニズムは究明されておらず、今のところ有効な治療方法はない。なお、カネボウ以外の化粧品会社でも、美白化粧品による白斑トラブルが発生している。