子どもが滑り台を降りる際、服のひもが棒などに引っ掛かって首が絞まった、玄関や自動車、電車のドアにひもが引っ掛かり倒れそうになったなどという、子ども服のひもによる事故が日常的に起きている。2007年に東京都商品等安全対策協議会が公表した「子ども用衣類の安全確保について」のアンケート調査では、回答者の77%が「危険を感じたことがある」としている。欧米では、子ども服のひもによる死亡事故も起きている。こうした事態を踏まえ、経済産業省は14年6月、JIS(日本工業規格)を作成、公表した。JIS L4129(ヨイフク)「子ども用衣料の安全性-子ども用衣料に附属するひもの要求事項」と名付けられ、7歳未満の子ども用衣料には、ひもが付いた製品の製造・供給が禁止された。15年12月制定公示される。しかし、今回規格が設けられた衣類のほかにも、たとえば、フードのひもや飾りひもが付いた靴などでも同様の危険性が指摘されており、デザインや見た目よりも、事故を未然に防ぐ安全対策が望まれる。