2016年は、安倍内閣が取り組んでいる経済の好循環を確実にするための成長志向の法人税改革を引き続き実施する。具体的には、課税ベースを拡大しつつ税率を29%台まで引き下げる。これにより、稼ぐ力のある企業の税負担を軽減し、積極的な投資や賃上げができる環境を推進する。すでに15年度の税制改正で消費税率の10%への引き上げは17年4月1日への延期が決定されている。しかし、低所得者に対する負担軽減策については、与党間で意見が対立していた。これについては、官邸の意向により公明党の主張を取り入れて、酒類及び外食を除く飲食料品と新聞の定期購読料については、8%の軽減税率とすることに決定した。これに伴い事業者の経理処理も変更する。アベノミクスにもかかわらず、その効果は地方経済には及んでいない。16年の改正では企業版ふるさと納税や空き家を売却した場合の譲渡所得の特別控除の導入など、地方の活性化に焦点を当てた新たな税制を導入する。