1998年度調査から、旧文部省は学校嫌いという名称を「不登校」に変え、「何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因・背景により、登校しない、あるいはしたくともできない状況にある者」と再定義。不登校を理由に欠席した児童生徒の割合は80年ごろから毎年増加してきており、不登校による年間30日以上の長期欠席者数は、2007年度には小学生2万3927人、中学生10万5328人、計12万9255人となった(文部科学省)。中学校の不登校の発生率は、2.91%とこの15年で最高値を記録した。その後減少傾向を示し、12年度には小学生2万1243人、中学生9万1446人、計11万2689人となったが、13年度には久しぶりに増加に転じた。さらに14年度には小学生2万5866人、中学生9万7036人、計12万2902人と、5年前の規模に戻った。登校拒否は、当初、学校恐怖症(school phobia)と呼ばれ、神経症や精神障害を伴う長期欠席として主に精神医学・臨床心理学的方法によって考察・対処されてきたが、近年は学校・家庭・社会のありようと関連付けながら多角的な考察がなされつつある。