現代日本などの学校空間において生徒同士の相互作用の中でつくられている序列。カースト制度のような身分制度になぞらえてこのように表現される。上位層・中位層・下位層をそれぞれ「一軍・二軍・三軍」「A・B・C」「イケメン・フツメン・キモメン(オタク)」などと表現する。運動能力や学力にもとづく従来の社会的地位よりも、学校内部の日常のコミュニケーションを通して維持される傾向が強い。人間関係をスムーズにつくることに過度にこだわり、生徒間の同調圧力に強く影響を受ける生徒たちの構えをもたらしている。加えて、いじめの温床を育てる一因となっているという指摘もある。生徒同士の関係だけでなく、教師もまた教室秩序を維持するために、スクールカーストを利用している可能性がある。さまざまな居場所が許容され、それぞれが等しく価値づけられるなど、各人に健全な逃げ場があることが肝要である。