アテネ憲章は、1933年にフランスの建築家ル・コルビュジエ(Le Corbusier)が主導する近代建築国際会議(CIAM)が発表した、20世紀都市が目指すべきアジェンダ(課題、取り組み)であり、世界中の都市開発等に大きな影響を与えた。そして98年、EUの11カ国の都市計画家が集まり、アテネ憲章の功罪の分析を踏まえて、21世紀都市が目指すべき都市像や取り組むべき課題を示した新アテネ憲章を発表した。新アテネ憲章では、「都市ツーリズムが21世紀の人々の重要な活動の一つであると位置づけ、歴史的遺産を核としながら都市環境の整備をしていくことが重要である」とし、多様性・多文化性の観点から歴史的な都市の可能性に着目している。