一定区域を対象にした自動車交通に対する安全化とともに、地域の快適性を保全する総合的な取り組み。ドイツで始まり、1980年代後半から90年代前半にかけてヨーロッパ中に普及した。日本では、交通静穏化と呼ばれている。交通規制の導入と物理的な装置の設置により交通静穏化を図る。交通規制では、対象区域内での最高速度の規制(時速30キロが一般的)、大型車通行禁止、一方通行規制などがある。物理的な装置にはハンプ(台形、弓形にして路面を盛り上げるものや、色合いで盛り上がりをイメージさせるタイプがある)、狭さく(通行帯を狭める)、シケイン(通行帯をクランク状やスラローム状に曲げる)、通行遮断などがある。スムース横断歩道は、横断歩道を歩道の高さにあわせ、歩行者がスムーズに横断できるようにしたもの。横断歩道が車道から盛り上がっているため、ハンプの機能も果たし、安全対策としての効果もある。地域の事情に応じて、さまざまな手法を効果的に組み合わせることが必要。