需要規模が小さいため従来の路線バスでは十分なサービスが提供できない地域において運行されているバス。高齢者などマイカーを利用できない住民を対象に、通院・通所、買い物など日常生活に欠かせない交通目的の達成を目指す。自治体により運行されるケースが多いが、醍醐コミュニティバス(京都市)、住吉台くるくるバス(神戸市)など、住民自らが運行するケースもある。ムーバス(東京都武蔵野市、1995年)を皮切りに全国各地に広がり、利便性の高い乗り物として定着。99年の金沢ふらっとバスが、最初のノンステップバス導入事例。2006年の道路運送法改正により、定期定路線以外の需要に応じたデマンドバスなどのきめ細かなサービス提供が可能になり、さらに、地域の関係者の合意がある場合には運賃の上限認可が不要となったことから、柔軟な運賃設定が可能になった。需要が少ないところでは、乗車人数9人以下のコミュニティータクシーが普及しつつある。利用者を高齢者や障害者などに限定して無料で運行する福祉バスとは異なる。