ライト・レール・トランジット。新型路面電車ともいわれる。路面電車が進化したもので1970年代後半から欧米で発達し、現在も進化を遂げている。高齢者・障害者が乗車しやすい超低床型(ノンステップ)で、デザインにも優れ、環境や高齢社会に配慮した新しい都市づくりや、中心市街地の活性化のための戦略的な装置として活用されるケースも多い。速度もあり、定時性、乗り換えの容易性にも優れている。ストラスブール(フランス)は車依存型の都市からの転換を図る装置として、魅力的なLRTを導入したことで有名。日本では、路面電車は衰退の一途をたどったが、近年、地球環境に配慮し高齢社会に適した乗り物として注目されている。97年に熊本市で初めて超低床車両が導入され、全国各地に広がりつつある。広島電鉄は16編成を導入済みで、2007年には22編成へ。市民支援型の導入事例では、岡山市のMOMO(02年)、富山県高岡市の万葉線(04年)などがある。関連施設整備を含めた新たなLRT導入は06年4月開業の富山ライトレールが最初。国土交通省が05年度からLRT総合整備事業に取り組み、事業者や自治体を支援している。