広辞苑第六版によれば、「一定の地域に居住し、共属感情を持つ人々の集団」「地域社会」「共同体」といった意味を持つ。町内会や自治会、小学校区などの集団もコミュニティーの一種である。「ご近所さん」「近隣」もそうだが、こちらは英語では、ネイバーフッド(neighborhood)が使われる。1970年、自治省(当時)が「コミュニティ(近隣社会)に関する対策要綱」を公表し、コミュニティーづくりへの取り組みが始まった。1995年に発生した阪神・淡路大震災からの復興まちづくりにおいて、神戸市では、コミュニティーに根ざしたまちづくり協議会が重要な役割を果たした。神戸市のまちづくり協議会は、地域環境の具体的な整備事業を進める目的で設けられたものだが、日常的なまちづくり活動を担う目的で設けられるまちづくり協議会が各地に生まれるようになっている。一方、地域に根ざした「地域型コミュニティー」に対し、地域を限定せず、環境保全、防災、子育てといった、ある特定のテーマをベースにした「テーマ型コミュニティー」の役割も重要になってきている。最近は、「コミュニティーづくり」とはあまり言われなくなり、「まちづくり」と言うのが一般的である。