大阪湾泉州沖に位置する関西国際空港(関西空港、関空。1994年開港)、兵庫県伊丹市他2市にまたがる伊丹空港(正式名称大阪国際空港。39年開港)、兵庫県神戸市の臨海部に位置する神戸空港(2006年開港)の総称。もともと関西地域の中心空港は伊丹空港であったが、騒音問題のため長期にわたる訴訟が起きたこと、また、市街地にあるために拡張の余地がなく、増大する需要に対応できないと判断されたことから、新空港の建設が計画された。新空港は当初、神戸での建設が予定されていたが、最終的に合意に至らず、現関西国際空港が建設されることになった。開港に際しては伊丹空港を閉港することになっていたが、地元住民の反対もあり、存続が決まった。このことが後々、問題を残すことになる。当時の中曽根康弘政権下で進められた民活プランの中で株式会社としてスタートした関西国際空港は、巨額の有利子負債を抱えた上、利用する航空会社も減少し、経営の厳しさが増している。一方、1995年に発生した阪神・淡路大震災からの復興の名目もあって、神戸での空港建設計画が再浮上し、神戸空港の開港に至った。こうして関西圏には三つの空港が並存することになったが、本当にそれだけの需要があるのか、作りすぎではないかとの批判の声は強い。また、空域も混雑しており、安全上の問題を指摘する声もある。