団地は計画的に開発された一団の地区・地域であり流通団地、工業団地、住宅団地などがあるが、団地という用語は一般的には住宅団地を指す。主として集合住宅で構成される公営住宅団地、UR(都市再生機構、旧住宅公団)団地や戸建て住宅団地があるが、団地といえば集合住宅団地を指す場合が多い。日本における未曾有の都市化の時代に、主として大都市地域において多数の団地建設が行われた。こうした団地は新たな居住空間やライフスタイルを現出させるものであり、「団地族」という言葉も生まれ人々のあこがれの的となった。初期に建設された団地は建設後40年以上経過しており、団地を構成する住宅の老朽化が進み、住宅のストック改善が重大な課題となっている。公的な住宅のストックは、公営住宅220万戸、UR住宅77万戸にも上りその数は膨大である。他方、人口減少時代を迎え、空き家の増加、高齢化率の増大やコミュニティーの弱体化などの社会的問題をも抱えるに至っており、団地の縮退や住宅以外の機能の導入など、住宅地そのものの再生・再編が重大な課題となっている。郊外の戸建て住宅団地も同様の課題を抱えている。