都市計画は、市民等の権利や義務に直接影響を与えるものであるため、都市計画を決定するための手続きが都市計画法で定められている。一般的な都市計画決定手続きでは、都市計画の案を作成する段階で、市民等の意見を反映させるために、必要に応じて公聴会や説明会などを行う。都市計画の案が作成されると、都市計画の種類、都市計画を定める土地の区域及び案の縦覧場所が公告され、2週間、縦覧(自由に見られるようにすること)され、市民等は、縦覧期間中に意見書を提出できる。その後、都市計画の案は、提出された意見書を添えて、都市計画審議会に提出され、審議を経た後、都市計画が決定される。近年、都市計画法で規定された手続きだけでなく、都市計画の案について広く市民等に公表し、意見や提言を募集する「パブリックコメント」(市民意見公募)を実施する自治体が多い。「パブリックコメント」とは、条例や計画などの一定の政策の策定に際して、政策の案と資料を公表し、これに対する意見や情報を広く募集し、寄せられた意見等を考慮して政策を決定するとともに、その意見等に対する考え方等を公表することをいう。