東京~大阪間を超電導で動くリニアモーターカーによって約1時間で結ぼうという計画。JR東海が2007年12月に発表した。14年度に着工し、まずは東京~名古屋間の27年度開業を目指す。大阪までの全線開業は45年を予定している。東京~名古屋間の建設費用は総額で約5兆1000億円と見積もられており、JR東海が全額負担する。ルートに関しては、南アルプスを迂回するかどうかで当初3案が検討されたが、10年12月に南アルプスの直下を通る直線ルートに決定された。全線の約7割をトンネルが占めることになる。中間の駅としては、ルート上の4県に1駅ずつ建設する予定。費用は全額JR東海が負担する。この計画が進められる背景には、東京~大阪間の行き来がより便利になることによる経済効果はもちろんのこと、従来の東海道新幹線が老朽化し、その改良工事のためにリニア中央新幹線に輸送を振り替えること、また、地震などの大災害によるリスクへの対応から二重に運行体制を整備することが求められていることがある。リニア中央新幹線が開業すれば、東海道新幹線は「のぞみ」中心のダイヤから「ひかり」「こだま」中心のダイヤにして、これまで「のぞみ」が停まらなかった駅の利便性の向上が図られる可能性がある。一方、リニア中央新幹線が開業されれば大阪の伊丹空港は不要になるとの主張もある。