並行する滑走路から同時に航空機を離発着させることで、発着回数を増加させることができる運用方式。成田空港で2011年10月から開始された。従来は、安全性を考え、航空機の間隔を一定以上の距離にするため、ある程度の時間差を設けてそれぞれの滑走路から交互に離発着させていた。確かに離陸の場合で言えば、離陸直後に航空機の飛行ルートが15度以上の角度で離れていれば、同時に離陸させても安全性を担保することができる。しかし、これでは騒音の影響を受ける地域が広がることになる。この問題を解決するため、一定の区間を分岐させることなく、直線的に離陸させることで、問題の解決を図った。そのために、離陸後の航空機を監視する管制官を配置し、悪天候時には同時離発着を行わないこととした。この導入の背景には、羽田空港の国際化の推進がある。成田空港の、国際空港の中心としての地位を守るためにも、成田の発着枠を増加させる必要があった。この方式の導入もあり、成田空港の発着枠は、年間22万回から最大30万回までの増加が可能となる。