駅の無人化とは、ある駅において、鉄道会社の社員が駅員としてそこに常駐していない状況のこと。特に地方では、人口の減少によって利用者が減少し、鉄道会社は深刻な経営難に陥り、コスト削減の必要性からやむなく無人化を進めているのが現状である。駅の状況はビデオカメラなどから遠隔監視されており、緊急時など、何か必要が生じた場合には、最寄り駅の駅員が駆けつけ、対応する。無人化の動きは地方だけではない。首都圏でも、完全な無人化ではないが、早朝深夜の無人化が進められているところがある。千葉県の新京成電鉄は、2007年12月から、前原、松戸新田で、また10年4月から習志野で、夜22時から早朝7時までの無人化を導入した。今後もこうした駅を増やしていくとしている。駅員がいなくなることによって、ホーム上の安全維持が難しくなる、緊急時の対応が遅れる、利用者の減少によって、特に夜間の治安に問題が出る、周辺地域がさらに衰退する、などといったことが懸念される。無人化された駅の中には、地元のNPOなどが駅の業務を引き継いで行っているところもある。