グローバル化や社会構造の変化の中で諸問題を抱える都市が、その潜在的な可能性を活用した創造的な取り組みを積み重ねることにより、都市再生を図る過程。あるいはそのような過程により、再生された都市や地域そのもの。創造的なアイデアと、その都市の個性や特徴、住民の文化的多様性や特徴を生かした独自の取り組みを尊重すること、さらに小さなスケールの取り組みも重視することに特徴がある。これを達成するためには、個人の資質や人間の多様性、ネットワーク、リーダーシップが重要である。クリエイティブシティーの用例の起源については諸説があるが、イギリスの都市学者であるチャールズ・ランドリーがヨーロッパの諸都市の再生事例を分析する中で提唱するに至ったといわれる。日本では、クリエイティブシティーは、おもに芸術や文化面の施策、知的創造産業集積と関連付けて論じられることが多い。しかし、これにとどまらず、福祉や環境、住民のライフスタイルから行政の効率化までの広い範囲を含む概念である。