空き家対策とは、空き家の適正な管理の義務付けや支援、空き家の活用支援など、全国的な空き家の増加による周辺への悪影響に対処するために、自治体やNPO等が行う様々な取り組みのことである。具体的には、空き家条例等の制定、空き家に関する情報バンクの設置、空き家を活用した住み替え支援、NPO等による空き家管理サービスの提供などがある。特に、近年、老朽化した空き家の倒壊や火災の発生といった危険を防ぐため、各地で空き家管理条例の制定が相次いでいる。空き家管理条例では、所有者等に空き家等の管理義務を定め、適切に管理されない場合には、自治体が指導・助言・勧告等を行うことなどが盛り込まれており、特に危険な状態で緊急を要する時には強制的に除却できる強い措置を可能とする条例もある。建築物等が廃虚化し景観上支障となることを禁止する景観支障防止条例もある。また、「空き家バンク」による住み替え支援や、空き家を地域交流・活性化、福祉サービス等の場として活用するなど、空き家を積極的に活用した取り組みが展開されている例もある。近年、定期的な空き家の見回り、雑草の刈り取り、掃除などの空き家の管理を有料で請け負う空き家管理サービスを行う民間企業やNPO等も登場している。