航空機の機内でインターネットに接続できるサービス。2000年代に入って、世界中の航空会社で導入が進められてきた。ビジネスパーソンを中心に、機内でも仕事をしたりメールをしたいという強い需要があり、「JAL SKY Wi-Fi」という名称でサービスを提供する日本航空(JAL)をはじめ、航空会社はこれに的確に応えることで顧客獲得競争上優位に立とうとしている。機内にはインターネット接続のためのいくつかのアクセスポイントが設けられている。乗客は、飛行機が離陸し、安定飛行に入って利用してもよいというアナウンスがあたえられると、端末機器の電源を入れ、一定の利用手続きをする。そうすると、まずはその端末からアクセスポイントにつながり、そこから飛行機が飛んでいる高度の、さらに上空に位置する通信衛星に電波が送られる。通信衛星はその情報を地上にある基地局を通じてインターネット接続プロバイダーに送り、利用を可能とする。料金は航空会社によって異なり、データ量や使用時間に応じて請求される。国際線など長距離の移動の場合は、通信衛星のカバーする地域が限定されているため、いくつかの通信衛星を利用しなければならない。通信衛星と通信するためには、機体の上部に特別の設備を備え付ける必要があるため、その設置が済んだ機体だけがこのサービスを提供できる。