2020年の東京オリンピック開催決定もあり、羽田空港の利用者は今後ますます増加することが予想される。これを受け、東京都心と羽田空港間をより便利に短時間で移動できるようにしようと、14年以降、様々な事業構想が発表されてきた。JR東日本は、東京駅、新宿駅、新木場駅から乗り換えなしで羽田空港にアクセスできるようにする「羽田空港アクセス線構想」を打ち出した。完成はオリンピック開催後の20年代半ばが予定されているが、所要時間はいずれも20分前後と、従来の半分程度に短縮される。これに対して東京急行電鉄と京浜急行電鉄は、それぞれの蒲田駅を地下で接続させ、東京西部地域から羽田空港へのアクセスの利便性を向上させる「蒲蒲線」構想を打ち出した。また、東京モノレールは、現在浜松町駅までの路線を東京駅まで延伸することを計画している。これが実現すると、東京駅~羽田空港間は最短18分で移動できることになる。その他、現東京駅に近接する地下に新東京駅をつくり、羽田、成田両空港に乗り継ぎなしで移動できるようにしようという、国土交通省などによる「都心直結線構想」もある。