中心が島になっている環状の交差点で、一方向に周回しながら通行する。19世紀後半から都市景観上の配慮もあってヨーロッパで導入された。その後、アメリカなど他の地域にも広がっていった。ラウンドアバウトにも様々なものがあるが、特に1960年代にイギリスで導入が始められた、一時停止や信号による指示を伴わないようなものを現代的ラウンドアバウトと呼ぶ。日本では2013年の改正道路交通法で現代的ラウンドアバウトが「環状交差点」として定義され、その導入に向け、車両等の交通方法の特例に関する規定が整備されてきた。そして、改正法が施行された14年9月1日より環状交差点が運用開始されることになった。日本の場合は左側通行のため、交差点内では右回り(時計回り)に周回する。交差点内では環道を通行している車両の方が、進入車両より優先される。環状交差点の運用開始により、交差点における待ち時間の減少や交通事故の減少、災害時における混乱の抑止効果などが期待されている。しかし、通行する車両数が過度に多い場合には、機能不全に陥る恐れもある。