大規模災害や武力攻撃事態が発生した際に、必要な情報を通信衛星(スーパーバードB2)を利用して、瞬時に自治体等に伝達するとともに、地域衛星通信ネットワークに接続された同報系市区町村防災行政無線を自動起動させ、住民に緊急情報を伝達する総務省消防庁のシステムである。2004年から試験運用開始。12年現在、18種類の地震や津波などの災害情報が気象庁から発信され、弾道ミサイルや航空攻撃などの5種類の有事関連情報が内閣官房から消防庁に伝達され、消防庁からスーパーバードB2を通じて配信される体制にある。当初は、地方公共団体に限られていたが、現在は、指定行政機関や公共機関、学校、病院などでも利用可能となっている。今後の課題としては、防災行政無線の整備推進と情報伝達経路の拡充のほかに、誤作動を起こす可能性に対する対策等があげられる。13年9月にすべての市区町村(1730自治体)を対象に行った全国一斉自動放送等訓練によって4自治体で不具合がおこり、その改善が図られた。