駆虫薬。本剤は静岡県伊東市川奈の土から分離された、放射菌の産生するアベルメクチン群の複合体でマクロライド化合物である。作用機序は抑制性神経伝達物質のGABA作動薬として働き、神経刺激を遮断し、寄生虫を麻痺させて死滅させる。線虫、昆虫、疥癬(かいせん)などダニの駆除に有効。本剤は腸管糞線虫症の治療に用いられていたが、2006年8月より疥癬が保険診療の適応症に追加された。1回の投与量は体重1キロあたり200マイクログラム、疥癬では1~2回、角化型疥癬には1回から数回(空腹時)、1週間の投与間隔で服用。幼児、妊婦、授乳中の女性には投与しない。副作用として悪心、嘔吐、めまい、下痢、貧血、中毒性表皮壊死症などに注意する。