リン酸オセルタミビル(商品名「タミフル」)は、経口投与後速やかに吸収された後、活性体に変換され作用する経口薬。A型インフルエンザおよびB型インフルエンザウイルス感染症に対する治療および発症抑制効果が確認され、日本では2001年12月に承認された。さらに、02年1月には1歳以上の小児に対し、ドライシロップ剤が承認され、幅広い年齢層での治療が可能となった。副作用には腹痛、下痢などの消化器症状、頭痛、傾眠などの精神症状などがある。なお、因果関係は不明なものの、異常行動の報告が一部あるため、10歳以上の未成年の服用に対しては厚生労働省から注意喚起がなされている。同効薬として、ザナミビル水和物(吸入薬)、塩酸アマンタジン(細粒、錠。A型インフルエンザ感染症に対して有用)などがある。