本化合物の作用特性として、グラム陽性菌ではトポイソメレース4、グラム陰性菌ではDNAジャイレースという酵素に対し阻害活性を示すことで殺菌的に作用する。in vitro(生体外)では最小発育阻止濃度(MIC)と最小殺菌濃度(MBC)の値がほぼ同等で、抗菌薬の短時間接触後も持続する菌の増殖抑制効果(PAE)もある。作用はPK/PD解析(薬物動態学的/薬力学的解析。薬の血中濃度の時間的変化と薬理作用の時間的変化を関連させて解析すること)でAUC(血中濃度-時間曲線下面積)とMICの比(AUC/MIC)に相関する。皮膚感染症(表在性、深在性)、外傷、熱傷、手術創、急性気管支炎、肺炎などの二次感染に用いる抗菌薬である。副作用としてショック、アナフィラキシー様症状、心室性頻拍、けいれん、肝炎、低血糖などがある。同効薬にはシプロフロキサシン、エノキサシン、ロメフロキサシン、レボフロキサシン、スパルフロキサシン、ガチフロキサシン、モキシフロキサシンなどがある。