マジンドールは、1967年アメリカサンド社で開発された食欲抑制剤で、日本では食事療法、運動療法の効果が不十分な、高度肥満症治療(肥満度+70%以上、BMIが35以上)に医師の処方のもと使用される。肥満度(%)は[(実体重-標準体重)/標準体重]×100、BMI(Body Mass Index)は体重(キロ)/身長(メートル)の2乗により算出される。本剤は、脳の視床下部にある食欲調整中枢に直接作用し、食欲を抑える効果がある。また、この薬の性質が覚せい剤であるアンフェタミンと似ていて、ヒトでは明らかではないものの、動物実験では精神的依存(その薬が飲みたくてたまらなくなる)や幻覚などの異常行動を起こすことが知られており、服薬はできるだけ短期間(最長でも3カ月)とする。用法・用量は1日1回0.5ミリグラムを昼食前。1日最高1.5ミリグラムまで、2~3回食前に分服。