新医薬品の承認までに得られる有効性・安全性に関する情報は、患者数、合併症、年齢、併用薬剤等において、一定の制限を伴う治験により収集されたものである。しかし新医薬品が販売開始されると、使用患者数が急激に増加するとともに患者の状況も多様化するため、治験の段階で判明していなかった副作用等が発現することがある。このため、市販後も引き続き新医薬品の有効性および安全性を調査し、情報の収集を行わなければならない。医薬品の市販後調査の実施に関する基準(GPMSP)には、再審査および再評価のための新医薬品の使用成績調査、特別調査、市販後臨床試験と副作用・感染症報告がある。また、2001年10月より、新医薬品の販売開始直後6カ月間において副作用に関する情報収集を行う市販直後調査が新設された。GPMSPを順守し、医薬品の適正使用情報の収集・提供が義務づけられている。現在は製造販売後調査と呼ばれている。