高齢化の進展とともに、近年はゼリー剤、分包液剤、マスクされた苦味細粒剤など服用時の利便性を目的にした製剤が開発された。さらに口腔内でよく溶け、水なしでも服用できる特性をもつ口腔内崩壊錠の開発が増してきている。最近はOTC薬(大衆薬)においても口腔内速崩型のチュアブル剤が市販されている。口腔内崩壊錠の製剤化による適当薬物として、胃酸分泌抑制薬、偏頭痛薬、解熱鎮痛薬、睡眠鎮静薬、抗アレルギー薬などがある。複雑な現代社会において、医療の現場では、効率的で安全な医療に加え、生活の質(QOL)の向上の提供が望まれており、これらは高齢者に優しい製剤として需要が高い。