医薬品は常用量で重い副作用が起きるケースは極めて少ない。そのため、初期症状を見逃し、診断や治療の開始が遅れ重篤化してしまう場合がときに生じてくる。そこで厚生労働省は、医薬品の服用で発症する副作用で、報告件数が比較的多いものについて、日本病院薬剤師会や関連学会と協力し、診断・治療などをまとめた「重篤副作用疾患別対応マニュアル」を作成した。このマニュアルには「スティーブンス・ジョンソン症候群」「間質性肺炎」「非ステロイド性抗炎症薬によるぜんそく発作」「横紋筋融解症」など19種類がまとめてある。副作用の早期発現、対応方法、他の病気との区別、典型的な症状や経過、治療法などが記載されている。