国際共同治験は国内外で同一の実施計画を作成し、日米欧で歩調を合わせて行う治験で、外国人を対象に得たデータも承認審査に活用される。しかし、日本人で起こる副作用の危険性は予期できないことから、市販後の調査を強化することが重視されている。なお、わが国の「医療・バイオ分野の成長戦略」として新薬の開発促進や承認審査を迅速化するため、日米欧(日本、アメリカ、欧州連合[EU]に加えてオーストラリア、カナダ、スカンジナビア諸国および世界保健機関[WHO]のGCPを考慮)による国際共同治験のガイドライン策定、先進的病院の企業研究への協力拡大、薬価制度の改革などが政府の経済財政諮問会議で提案された。