眼科疾患の治療に用いられる、液状もしくは懸濁液状の薬剤。目薬。液状タイプの場合は点眼液、軟膏タイプの場合は眼軟膏などとも呼ばれている。最近人気のドライアイ治療用点眼剤は、涙液の不足によって生じる眼の不快感を防ぐため、薬液の粘度を上げ、長時間にわたり眼球表面にとどまるよう工夫されている。また、容器や薬液を介して結膜炎などの細菌(起炎菌)に感染するのを防ぐため、1回使い切りタイプの点眼剤もある。ただし、眼球に保持できる液量が約20マイクロリットル(100分の2ミリリットル)なのに対し、1回の滴下量は約50マイクロリットルもあるため、あまり頻繁に使用すると、あふれた薬液で周囲の皮膚が炎症を起こすこともある。