不整脈を抑制、治療するための薬。第1群はNa(ナトリウム)チャンネル抑制薬と呼ばれ、活動電位持続時間(APD)に関与して3分類されている。1a群はAPDを延長し、上室性不整脈と心室性不整脈の双方に有効。ただし心ブロックなど重篤な副作用の危険性がある。ジソピラミド、ジベンゾリン、ピルメノールなど。1b群はAPDを短縮させ、心室性不整脈に有効。安全性が高く、心房細動の治療に経口投与することが多い。リドカイン、メキシレチン、アプリンジンがある。1c群はAPD不変で、上室性不整脈と心室性不整脈に有効。ピルジカイニド、フレカイニド、プロパフェノンがある。交感神経のβ受容体に作用する、β受容体遮断薬と呼ばれる第2群は、運動など交感神経の緊張で誘発される不整脈に有効。アテノロール、プロプラノロールがあり、洞頻脈に用いられる。第3群は心筋活動を整える再分極遅延薬といい、上室性不整脈、心室性不整脈のほか、難治性不整脈にも有効。ただし肺への副作用がある。アミオダロン、ソタロールなど。第4群はCa(カルシウム)拮抗薬で、主に発作性上室性不整脈に有効。特に頻脈を抑制する作用が強い。ベラパミル、ジルチアゼムなど。