アレルギーの原因となる、化学物質ヒスタミンのH1受容体拮抗薬。抗ヒスタミン薬の定番。用法は1回30~50ミリグラム、1日2~3回の使用で、適宜増減する。末梢および中枢のヒスタミンと競合的に拮抗することにより、抗炎症作用、分泌抑制、鎮静作用などを示す。用途は流行性感冒やアレルギー性鼻炎による鼻水の分泌抑制、涙目などのアレルギー症状(炎症)の改善など。強い眠気、脱力感、口渇などの副作用があるので、長期にわたる反復投与はあまりすすめられない。ペットの乗り物酔い予防薬としても用いられる。強い眠気の副作用を逆手にとって商品化に成功したのが、「ドリエル」などの睡眠改善剤である。ただし妊婦、幼児、アレルギー体質の人は使用を避けること。緑内障患者も、本剤を使用すると房水通路が狭くなり、眼圧が上昇して悪化するので要注意。