血液中の尿酸が異常に増えて発症する、痛風や高尿酸血症の治療薬。尿酸はプリンヌクレオチド(プリン体)の最終代謝産物であるが、その生合成過程に酵素の一種キサンチンオキシダーゼが関与している。アロプリノール(商品名「ザイロリック」など)は、キサンチンオキシダーゼによって作り出される、ヒポキサンチン、キサンチンと拮抗することにより、尿酸の生合成を抑制し、血中や尿中の尿酸値を低下させる。用法は、1日量200~300ミリグラムを2~3回に分けて、食後に経口的に摂取する。年齢、症状により適宜増減する。痛風発作中に使用し始めると、症状が強くなることがあるので、症状が落ち着いてから使用を開始する。痛風発作そのものの対症療法としては、消炎・鎮痛剤、ステロイド剤を用いる。一般的に副作用は少ないが、肝・腎障害をともなう発熱、発疹、剥脱性皮膚炎などがある。過敏症として、間質性肺炎に由来した咳、痰、呼吸困難や重篤な肝障害がある。