狭心症や心筋梗塞の代表的な治療薬。体内で加水分解されると、最終的に血管平滑筋を弛緩して血管を拡張させ、血液を流れやすくする。舌下錠の場合は、発作時に1錠0.3~0.6ミリグラムを舌の下に入れて溶かし、舌下粘膜から吸収させると、2~3分で効き始める。かみ砕いて使うと、1~2分で効き始める。狭心症治療で効果がない場合や、30分以上して発作が再発した場合は、0.3~0.6ミリグラム錠をもう1錠追加する。持ち歩く時は、錠剤であっても揮発しやすいので、密封した瓶に入れておくこと。速効性を必要とする場合には、100回噴霧できるスプレー剤(商品名「ミオコールスプレー」)がある。噴霧して1分で効き始め、効果は約1時間続く。噴霧回数を記録して管理するとよい。いずれも血圧降下の副作用があるため、座ったままでの使用が望ましい。低血圧で気分が悪くなったら、枕なしで横になり、両足を高く保持すると20分程度で回復する。横になれない場所では、しゃがんで前かがみになり、頭を低くする。また、一時的に頭痛、顔や全身の紅潮・ほてり、悪心(おしん)、嘔吐(おうと)、頻脈が起こることもあるが、使用に慣れると軽減する。貼付剤(商品名「ニトロダームTTS」「ミリステープ」など)もある。