2010年に承認された、帯状疱疹後神経痛治療薬。商品名は「リリカカプセル」。化学構造上、抗てんかん薬の(商品名「ガバペン」)に類似しているが、過剰に興奮した神経系において、カルシウムイオンチャネルのα2δサブユニットに結合して鎮痛作用を発揮する、新しい作用機序の鎮痛薬である。1日2回経口投与する。初期用量は1日150ミリグラムを3~7日服用。その後、医師の指示のもと1日用量450ミリグラムまで漸増する。速効性が特徴。また、長期投与でも効果が持続する。アメリカでは、糖尿病などによる末梢神経障害性疼痛、成人のてんかん患者における部分発作の補助的治療薬としても承認されている。腎機能障害、心血管障害、重度うっ血性心不全、血管浮腫の既往の患者は使用禁忌。主な副作用は、不眠、悪心(おしん)、頭痛、下痢、体重増加、肥満、眼障害。浮動性めまい、傾眠(けいみん)、むくみなど。重大な副作用としては、急性腎不全、心不全、肺水腫、意識消失、横紋筋(おうもんきん)融解症、血管浮腫などが報告されている。