スイスの製薬会社Tillotts Pharma AGが開発した消炎薬で、潰瘍性大腸炎(重症の場合を除く)の治療などに用いられる。一般名はメサラジン(mesalazine)。この薬剤は優れた抗炎症作用を発揮するが、経口投与だと大部分が小腸で吸収され、大腸ではほとんど吸収されないことが知られている。そこで、消化管内のペーハー値(pH)の変化に着目し、小腸上部から下部に向かって酸性から中性に近づき、pH=7超となる回腸末端から大腸全域でメサラジンが放出されるよう、特殊ポリマーによるコーティングが施された。これにより潰瘍性大腸炎の病変部位である大腸に、十分なメサラジンを送達することができる。海外では60以上の国と地域が承認。日本においても有効性と安全性が確認されたことから、2009年10月に承認された。