結核治療薬として開発された、ニトロ-ジヒドロイミダゾール-オキサゾール誘導体。商品名は「デルディバ」。結核治療薬は1944年のストレプトマイシンに始まり、50年前にリファンピシンが登場して以来、新しい薬は一つも発売されることがなかった。しかし近年、結核治療薬の開発が進み、2014年7月に製造販売が承認された。新薬は不適切に使用されると耐性増加をもたらす可能性が高いため、使用指針が日本結核病学会において定められている。すなわち、新薬を単剤で使用すれば治療効果と同時に、高率で菌が耐性化することが予測されるため、適応は多剤耐性結核に限定されている。用法・用量は、1回100ミリグラムを1日2回、朝、夕食後に経口投与。有害事象としては、他の二次的結核治療薬と併用した場合に、QTと呼ばれる心電図波形の延長が報告されている。不整脈、突然死の要因にもなるため、他のQT延長をきたす薬剤との併用には注意する必要がある。