ドイツの精神医学者シュルツが自己催眠から発展させて開発したもので、最も普及しているリラクセーション法である。体が「重たい」「温かい」などの身体感覚を体験する。方法は、上向きに横になるか、椅子に深く腰掛けて全身の力を抜く。一息おいて落ち着いたところで、第1公式言語である「気持ちが落ち着いている」という言葉を頭の中でぼんやり繰り返す。次に、利き腕全体に意識を注ぎながら「右腕(みぎて)が重たい」という第2公式言語を頭の中で繰り返す。利き腕に「重たい」「だるい」などと感じたら、反対側の腕に移る。同じように「左腕(ひだりて)が重たい」という公式言語を繰り返す。練習を終える時は必ず両腕の曲げ伸ばしをするなどの取り消し動作を行い、覚醒水準を正常に戻す。これらの練習を数分で数回繰り返し行う。疲労回復や自己治癒力の向上、イライラ感や不安の減少などに効果があるとされている。練習は訓練を受けた医師やカウンセラーのもとで行い、不快感が生じた時は直ちに継続を中止する必要がある。