怒りを感じた時の適切な処理の方法をいう。様々な感情の中でも、怒りはストレスと密接にかかわるため、ストレスマネジメントに役立つ。その方法は、まず自分の怒りに気がつくこと。そして、怒りを感じていることが自分にとってとても重要であり、怒るだけの正当な理由があれば、怒りを表現することである。怒りの表現では以下の手順を踏む。(1)怒りを感じている状況を客観的に説明する。(2)自分の気持を、「私」を主語にして伝える。(3)新たな提案を行う。例えば、上司から依頼された資料集めをしていたが、何の説明もなく急に不要になったと言われたAさんの言い方。「ご依頼のあった資料ですが、何より優先して私なりに奔走し収集してきました。しかし、別の方に依頼されて資料は不要になったということですね(客観的事実)。私はぜひ役に立ちたいという思いでおりましたので残念です(「私」を主語にした気持ち)。もし、何か不適切なことがあったのならご指摘いただきたいし、そうでなければ私の集めた資料にも目を通していただけませんか(提案)」。もしも、怒りを表すのが適切でない場合は、怒りのクールダウンを行う。怒りを爆発させる前に、「ちょっと待って」と心の中で言うストップ法、心の中で10数えてみるテンカウント法、文章にしてみて客観的に捉え直してみる方法、リラクセーション法で気持ちを落ち着ける方法などがある。