重症うつ病の治療法として近年再評価されつつある治療法。自殺の危険性が高いなど、迅速、確実に症状を改善する必要のある場合、副作用などの問題のため薬物療法が行いにくい場合、複数の抗うつ薬を十分量使用しても改善が見られない場合に用いられることがある。麻酔薬などを投与した後に、両側の前頭側頭部に電極を当て、100ボルトで5秒間程度の電気的刺激を行い、けいれんを起こさせる。これを、通常週2~3回、計6~10回を1クールとして行う。薬物療法に比べて即効性があるのが特徴である。なお、現在では筋弛緩薬を併用してけいれんの発生を抑える、修正型電気けいれん療法(m-ECT)が普及している。再発することもあり、副作用としては記憶障害がみられることがある。