死別などによって愛する人を失うと、悲嘆(grief)を感じ、長期間、一定の精神状態を経験する。この悲嘆のプロセスを、グリーフワーク(grief work)という。このグリーフワークを支えるのがグリーフケアである。悲嘆は本来正常な反応であるが、そのプロセスには個人差がある。グリーフワークの期間は、配偶者の死別の場合で1~2年、子供の死別の場合は2~5年と言われている。グリーフワークが長期化し、慢性化すると「病的な悲嘆」になり、死別者の10~15%が陥るとされている。グリーフケアは、悲嘆にみられる様々な感情や行動などを、正常なものとして受けとめることである。様々な感情が強すぎる時には、アルコールなどは正常なグリーフワークの妨げになることもあるので注意を要する。