医療や福祉の専門家が、精神疾患患者の自宅を訪ね、治療や生活支援を行うこと。欧米では、精神疾患患者の在宅生活を支えるシステムとして知られている。診療だけではなく、看護や生活の援助、生活改善、緊急時の相談、といった幅広い在宅支援サービスまで提供される。日本でも従来の公的医療制度を利用して、多職種チームでのアウトリーチを行っている地域もあるが、数はまだ少ない。日本では精神疾患患者の入院数が、欧米諸国と比べて非常に多い。退院後の生活が不安で、入院生活を選択している患者も多いのではないか、と考えられている。精神疾患患者が安心して在宅生活を送るには、支援システムの整備も必要である。厚生労働省も、アウトリーチをさらに普及できないか検討を始めている。