幼児や児童を対象に発展してきた、遊びを介した精神疾患の治療法。プレーセラピーともいう。低年齢層の子どもは言語能力の発達途上にあり、大人のように自分の考えや感情をうまく言葉で表現できない。そこで、遊びを自己表現やコミュニケーション手段として用い、治療者との信頼関係を築きながら進める治療法として行われるようになった。一般に遊戯療法は、幼児から小学生ぐらいまでを対象としている。個人で行われる場合とグループで行われる場合があり、子どもの性格や、それぞれの問題に応じて選択される。具体的には、ある程度自由に動き回れる広さと安全が確保され、お絵かき道具や積み木など様々な玩具を備えた遊戯室で、週1回、50~60分単位で実施する。情緒的な不適応を起こしている子どもに有効とされているが、自閉症児や学習障害児といった、器質的な問題がある子どもにも適用される。