厚生労働省が、重点的対策が必要と判断した5つの疾病。がん、脳卒中、心臓病、糖尿病を4大疾病と位置づけ、2006年より対策に取り組んできたが、11年には新たに精神疾患を加え、5大疾病とする方針を決めた。近年の精神疾患の急増を受けて改定された。現行の医療法では、各都道府県は地域医療の基本方針となる医療計画を、厚生労働省の方針に沿って作ることが定められている。医療計画は5年に1度見直されるが、次回は13年に予定している都道府県が多い。厚生労働省の08年の患者調査では、糖尿病237万人、がん152万人などに対し、精神疾患は323万人にのぼった。なお、精神疾患患者数の急増の背景には、高齢化による認知症の増加、啓発活動の影響で精神疾患に対する認知度が高まり、受診への抵抗感が薄れたことがあるとみられる。