課題や心理的葛藤の改善を目的とした、認知的または行動的な対処方法のこと。そもそもcopeには「問題をうまく処理する」という意味があり、そこから個人の心理や行動への意識的な対処、心のマネージメントのことをコーピングと呼ぶようになった。通常、方法によっていくつかに分類されるが、(1)問題を解決する方向に力点を置く問題焦点型コーピング、(2)精神的な安定の改善に力点を置く情動焦点型コーピング、(3)物の見方を変えることによって改善を図る評価焦点型コーピング、の3つが一般的である。この3つの方法は対立するものではなく、むしろこれらを併用することによって、課題や心理的葛藤に対処してゆく。ちなみに評価焦点型コーピングを治療法としてシステム化させたものが、現在の認知療法である、と捉えることもできる。